アメリカ不動産市場の特徴と取引の仕組み

■目次

1.なぜテキサス州ダラス周辺が注目されているのか

2.アメリカ不動産市場の特徴と取引の仕組み

・成熟した巨大な中古不動産市場

・オープンな米国不動産マーケット

・アメリカ不動産取引の仕組み

・日米不動産取引比較

3.減価償却を活用した不動産投資

 

 


アメリカ不動産市場の特徴と取引の仕組み

 活発で堅調な伸びを示しているアメリカ中古不動産市場。

 その要因として大きいのが建物への考え方である。日本とアメリカの違いはどういったところなのか。また、取引の仕組みは日本とアメリカではどのように違うのか。日米を比較してアメリカの不動産の透明性や取引の合理性といった特色をご紹介させて頂きます。

 

■成熟した巨大な中古不動産市場


 日本の不動産価値は新築時が一番高く、あとは築年数に比例して減価していくこと(減価償却)が一般とされている。

 一方、アメリカでは築年数は必ずしも重要視されず、「実際に物件が使用できる状態であるかどうか」が特に重視される傾向にある。そのため、築100年以上の物件であっても、修繕を重ね、未だに建物価値がゼロにはならずに、資産として評価されている例も多く見受けられる。

 日本では、中古物件を壊して建て替えるという「スクラップ・アンド・ビルド」の発想が根本にある為、経年に応じて物件価値が下がっていくが、アメリカでは不動産は「使える間は資産」という捉え方が一般的で建物を大事に使っていく傾向が多い。

 また、日本では経年による物件価値の減価とともに賃料収入も減額するが、アメリカでは修繕をしっかりと行えば、物件価値を維持したまま賃料収入も得ることができる。 さらに、必要な修繕を持続することによって物件価値も維持され、物件を転売するときも大変有利に働くことになる。

 

・日本と欧米の物件価値に対するマインドの違い

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 建物価値に対するマインドの違いにより、短・中期的に居住し転売を繰り返しながらすみかを変えるアメリカをはじめとする欧米では建物メンテナンスを積極的に行う。やはり売却時のことを見据え、資産として建物を捉えている考えが強い。日本では所有したら定住するという考えが一般的(親は実家、息子は別に新築住宅・建替えなど)で建物に対するメンテナンスを積極的に行っていない。

 

・中古住宅の長い耐用年数と活発な流通

 日本で不動産市場で流通する住宅物件のうち、中古は15%に過ぎず、一方米国では中古が90%以上を占める。いかに日本の住宅市場が新築偏重であり、中古住宅市場が小さいかということが数字として表れている。(下図参照)

 また、日本の住宅の平均寿命が約26年であるのに対し、アメリカの住宅の平均寿命は約44年。築100年以上できちんとメンテナンスを行い維持されている物件も少なくない。

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・米国の中古住宅の価値は下がらない

 日本の住宅の短い耐用年数は減価償却にも反映され、中古住宅の価格は新築時の56%まで下がってしまうが、アメリカでは築100年以上のものも含み、平均75%を維持し、100%を超えているものも珍しくはない。

 住宅の価格上昇というと、私たち日本人はどうしても土地価格の上昇をイメージしてしまうが、アメリカでは必ずしもそうとは限らず、土地と建物一体での住宅として、そして住宅が立ち並ぶ街並み全体として、その価値が高く評価される。

 中古市場が活発なこと、これはつまり投資家にとっても有利な運用が可能になるケースが増加することを意味する。

 

■オープンな米国不動産マーケット


 アメリカの不動産マーケットの仕組みは、公正で安全な取引がスムーズに行われるよう、非常によく整備されている。特に居住用不動産は、物件の詳細情報や地域情報、過去の取引歴などが公開されており、誰でも容易に情報収集することが可能である。

 ・アメリカ不動産の価格の決まり方

基本的には不動産の価格は、主に下記の要素より決定される。

①その不動産のロケーション

②土地の上に建てられている建物の価値(面積、建物の階数、部屋数、駐車場の有無等)

 これを実務上の価格見積もり法に置き換えると、要は価格の見積もりをしたい当該不動産の基本データ(ロケーション、建物の面積、建物の階数、部屋数、駐車場の有無等)を確認し、これらの条件とよく似た物件が近隣にて所在するかをデータベースで検索し、類似物件がいつ、どこで、どのように、いくらで売却されたのかを確認すれば、当該物件の現在価格を見積もることができる。

 

・公に公開されている米国不動産物件情報

 米国での不動産の売買は非常に頻繁に行なわれており、しかも売買の情報の全てが公開されており、誰でも無料で自由にインターネット上で確認することができる。

 従って、近隣の不動産物件の情報を収集することが非常に容易にできるため、不動産物件の価格査定法としては、取引事例比較法(Comparable Method)が最も広く使用されている。

・アメリカ不動産検索サイト(代表的なもの)

REDFIN(レッドフィン)https://www.redfin.com/

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Zillow(ジロウ)http://www.zillow.com/

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 Trulia(トゥルリア)http://www.trulia.com/ 

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 売出し中の物件や賃貸中募集中の物件、競売物件や差押えが起きてる物件などまで見ることが可能。また各ウェブサイトが独自で算出した評価額や近隣の物件(売りに出ていないもの含む)の評価額までわかる。

 さらに過去の売買価格の履歴、税金の履歴、評価額の履歴、近隣の学校の偏差値レベルや人種割合や授業内容までかなり詳細な情報が一度に見ることができる。市場の透明性が非常に高く、信頼性のあるデータが入手可能である。(アメリカでは学校のレベルやプログラムの内容などが重要視されているため)

 

 

■アメリカ不動産取引の仕組み


 アメリカにおける不動産取引の際の典型的な仕組み、およびその登場人物は下図参照。アメリカの不動産取引での大きな特徴は、エスクロー会社タイトル保険会社が取引に介在する点にある。

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 エスクロー会社とタイトル保険会社が不動産の売買及び貸付時における所有権移転並びに抵当権設定等の諸手続きを行なうので、米国不動産マーケットでは非常にスムーズに取引を進めることができる

 

【エスクロー会社の主な業務】

・買主から売買代金を受け取り、保持し、売買が完了する際に売主に支払いを行う。

・固定資産税、(コンドミニアム等の)管理組合費、特別地方税等の日割計算を行い、買主、売主のそれぞれが支払うべき金額を当事者に伝え、担当当局に支払いを行う。

・買主が不動産ローンを利用して物件を購入する場合には、買主と債権者間での借用証書等の契約書の締結をサポートする。

・売主がその不動産を担保とした不動産ローンを組んでいる場合には、その債権者に対する不動産ローンの完済の事務手続きのサポートする。

・不動産譲渡税を当該当局に支払う。(不動産譲渡税を売主・買主のどちらが払うかに関しては売買契約書の中で取決めをしておくことが最も一般的。)

 

【タイトル保険会社の主な業務】

 タイトル保険会社は不動産の売買契約が結ばれるとその後すぐに、当該不動産に対する所有権、抵当権、先取特権、地役権、未払税金などの登記や税金の全てについてまとめたレポート(Preliminary Title Report)を発行。

 そしてタイトル保険会社は物件の引渡しの際に国や州のガイドラインに基づいたタイトル保険(CLTA、ALTA等)を発行するのだが、その内容は、『もしもこのレポートの中に書かれていない所有権や抵当権等、買主に不利となる事項が将来的に判明した場合には、その損害額を保証します。』というものになる。
  実際にはPreliminary Title Reportは物件引渡しの直前に再度、修正・更新が行われ、最終的な『タイトル保険レポート(Title Insurance Report)』として発行される。

実際の不動産売買の現場では、タイトル保険会社とエスクロー会社がタッグとなり、非常に信頼のおける不動産取引を行うことを可能にしている。

 

■日米不動産取引比較 


日米の不動産取引には、非常に近い点もあれば、異なる点も存在する。
両国の不動産取引の特徴としては、以下のような点が挙げられる。

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次のページでは実際に不動産を投資目的で購入した場合の税や減価償却などをご説明致します。

 

>>>>3.減価償却を活用した不動産投資

 


 

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